ピアノの譜めくりで止まってしまうときに|ページの前後をつなぐ練習と準備

ピアノの譜面台で楽譜のページをめくる様子を描いた、淡い色合いのイラスト

音は読めるのに、楽譜をめくるところで手が止まる。やっと次のページを開いても、どこから弾くのか分からなくなる。そんなときは、苦手な小節をさらうのと同じように、「めくる動作と、その後の弾き始め」を練習に入れてみましょう。

この記事では、紙の楽譜を使っている子どもや大人の学習者に向けて、次のレッスンまでに試せる準備を紹介します。まだ習い始めで自分でめくるのが難しい場合は、手伝ってもらう方法も含めて考えましょう。

まず、どこで止まるのかを分けてみる

「譜めくりが苦手」を、もう少し具体的にしてみます。演奏せずに楽譜だけをめくり、次にページの前後をゆっくり弾いて、困る場面を探してください。

  • 紙をつかめない、2枚一緒にめくってしまう。
  • 楽譜が閉じたり、譜面台からずれたりする。
  • 両手で弾いていて、めくる手を離せない。
  • めくれたものの、次に見る場所や弾く鍵盤を見失う。

例えば、紙が閉じることが原因なら、同じ部分を何度弾いても準備の問題は残ります。反対に、楽譜は安定しているのに次の音を探してしまうなら、ページを開いた直後の確認が練習の中心になります。

弾く前に、楽譜が安定するか確かめる

いつもの位置に座り、実際に使うページを開いてください。楽譜の下端が譜面台に収まり、めくる動作で本全体が動かないかを確かめます。厚い本を無理に押し開いたり、ページを強く折ったりする必要はありません。

譜面押さえを使う場合は、音符を隠していないか、次のページをめくるときに外す必要がないかも試します。楽器に取り付ける器具は、取扱説明書に沿って使いましょう。手が届きにくい場合は、体をねじって急いでめくる前に、楽譜の位置や手伝ってもらう方法を先生に相談してください。

お子さんの場合は、保護者が一度横で見て「紙が取りにくいのか、次の場所が分からないのか」を確認するだけでも、相談内容を整理できます。

次のページの「最初に見る場所」を決める

ページを開いてから全部を探し直すのではなく、先に次のページを見ておきます。最初の小節にある右手と左手の音、休符、指使いなど、再開の手掛かりを確かめましょう。すべてを暗譜することが目標ではありません。

目印が必要なら、余白に鉛筆で小さな矢印を付ける方法があります。もともとの強弱記号や先生の書き込みを隠さず、「開いたらここを見る」と自分で分かる程度にします。繰り返しで別のページへ戻る曲は、行き先も確認してください。

例えば「次のページは左手の低い音から」「右手は休符なので、まず左手を見る」と言葉にしてみると、何を確かめればよいかがはっきりします。

最後の2小節と、次の2小節だけを練習する

曲の最初から毎回弾き直す代わりに、ページの終わりと次のページの始まりを短く取り出します。次の順番を目安に、必要に応じて範囲を変えてみてください。

  • まず弾かずに、ページをめくって次の小節を目で見つける。
  • 次のページの最初の2小節だけを、ゆっくり弾いて確認する。
  • 前のページの最後の2小節から、めくる動作を入れて続けてみる。
  • 慣れてきたら、少し前のフレーズからつないでみる。

最初は一度止まっても構いません。急いでめくることより、紙をつかむ、次の場所を見る、演奏を再開するという手順を落ち着いて確かめます。つながったら「今日はこの前後を確認できた」と区切り、何度も通すだけの練習にしないようにしましょう。

手を離せないところは、楽譜を持って先生に相談する

両手が動き続けるところで、無理に片手を離す必要はありません。音を省いたり、ペダルで響きを残したりする判断は、曲や取り組んでいる課題によって変わります。自己判断で音やリズムを変える前に、先生と方法を決めましょう。

相談するときは「譜めくりができません」だけでなく、「このページの最後は両手が動いていて、どこでめくるか迷います」「めくった後の左手を探す間に止まります」と、実物を見せて伝えると具体的です。発表会などでは、譜めくりを頼めるか、使う楽譜や譜面台について決まりがあるかも事前に確認してください。

保護者が手伝う場合も、どの場所で合図を出すかを本人と決め、家で一度合わせておくとよいでしょう。本人が弾いている途中で、予告なく先のページへ進めないことが大切です。

今日の練習では、1か所だけ試してみよう

まずは、今練習している曲のページの境目を1か所選びましょう。「楽譜が安定するか」「開いた直後にどこを見るか」「前後をどうつなぐか」を確かめ、難しければその場所を次のレッスンの質問にします。まだ短い曲に取り組んでいる人も、ページが増えたときの準備として覚えておいてください。

電子楽譜との使い分けを考えている方は、タブレット端末で使う電子楽譜のメリットとデメリットも参考にしてください。これからレッスンを始める方や再開先を探す方は、地域別のピアノ教室検索から、お住まいの地域の教室を探せます。